その痛み骨折しているかも? by冨田蓮

骨折の中でも治療院で多いのは高齢者の骨折でしょうか。

当院でもご高齢の方が来院されますが、問診時には骨折の可能性もあるのでその点は注意しています。

「いつのまにか骨折」という言葉がある通り、こんな動作で骨折しちゃうの?という症例もあったりするので、今回は簡単ではありますが一般の方でもわかるように説明していきたいと思います。

 

高齢者に多い骨折

高齢者に多い骨折は4つありますが、どれをとっても軽微な力で骨折することもあるということを覚えておいてください。

骨粗しょう症が進行しているからです。

あと発生機序が、転んで手や腰を打って骨折するパターンが非常に多いということも頭に入れておいてください。

発生機序が骨折を見分ける一つの大きな物差しとなりますので、もしご家族の方で転んでしまった場合は注意深く観察し、痛みを訴えているのであれば整形外科にすぐにいくようにしてください。

 

では上記のことも踏まえて、4つの骨折を簡単に説明していきます。

①上腕骨外科頸骨折

 これは腕の付け根あたりの骨折です。肩関節に近い所ですね。

 手をついて転んだ際によく起きます。

 腕から胸まで腫れるので、比較的わかりやすい骨折です。骨折の仕方によっては少し動かせる場合もあるので、動くから骨折はしてないと判断はしないようにしましょう。

 

②橈骨遠位端骨折(コーレス骨折)

 手首の少し手前部分の骨折です。前腕の2本ある骨のうちの1本が骨折しています。

 これも手をついて転んだ際によく起きます。見た目もあきらかに変形していることがわかることが多いです。

 手首から指まで腫れるので、手をついて転んだ際は早めに指輪や時計を外すようにしてください。

 外していないで腫れてくると、かなり圧迫して痛いし取れなくなって血流が止まってしまう可能性があるので注意してください。

 

③脊椎圧迫骨折

 脊椎の中でも、腰の背骨の部分でおこることが多いです。(もう少し詳しく言うと、胸腰椎移行部での骨折が多いです。)

 しりもちをついたり、時にはくしゃみや起き上りなどで骨折してしまうこともあります。

 この骨折は非常に見分けが難しく、たまたまレントゲンをとったら骨折してたということはよくあります。

 腰痛と勘違いする方もいますが、そんなに痛み自体も強くはないです。

 痛みがなかなか引かないとか、発生機序が怪しいと感じたならばすぐに検査しましょう。

 

④大腿骨頸部骨折

 股関節に非常に近い所の骨折です。いわゆる足の付け根です。

 転んで臀部をうって骨折というのが多いです。

 これも骨の折れ方次第では、普通に歩けることもあります。

 ただ足を上げるなどの動作が痛みで出来なくなるので、歩けているから骨折していないと勘違いしないようにしましょう。

 

以上の4つが高齢者に多い骨折です。

他にもあると思いますが、代表的なのが4つあるよということです。

高齢者のケガは、素早く行うことで寝たきり生活を防止できるので、家族にいる場合は気にかけて話を聞いてるといいのではないでしょうか。

 

 

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